489系ボンネット急行「能登」で富山へ2007 その1
2010(平成22)年3月13日(土)のJRダイヤ改正で
上野〜金沢を結んでいた489系ボンネット急行「能登」が
廃止されることとなりました。
489系といえば
国鉄時代に全国各地で走っていた485系特急形電車をベースに
作られた特急形電車。
そしてその初期のタイプであるボンネット型の車両は
最近のスマートで乗り心地のよい新型車両と比べれば
老朽化し見劣りがすることは否めませんが
その反面 骨董品のような美しさと
味のある乗り心地を持っています。
そんな粋な車両を使用する「能登」は
夜行の座席急行列車ということもあり
旅情に溢れた列車でもあります。
今回は廃止の決定する3年前の
2007(平成19)年5月に
乗車した時の記録を改築前の富山駅の様子なども含めてレポートいたします。
2010(平成22)年2月21日(日)
2007年のGWは少し休みが取れたので
カミさんに「砺波のチューリップを見に行こうよ」と話しました。
「また能登に乗りたくなったワケね!?
行こう!行こう!チューリップ見たいからね」
・・・笑
カミさんは前から富山のチューリップが見たいと言っていたので
「能登」に乗る口実つくりに・・・という私の目論みは
とてもわかりやすかったらしい・・・笑
そんなわけで我々は2007年5月3日(木)
急行「能登」の指定席急行券片手に
夜の上野駅に足を運んだのでした。
画像をご覧になった皆さんは
ここで気付かれたことでしょうね。
ハイ 指定席ですが
発車1時間前に
上野駅に着いておりました。
「出発前の雰囲気を楽しむ」って
鉄道好きにはたまんないッスよね
カミさんはそのあたり理解してくれていて
こういうときは
いい意味で「ほっといて」くれます。
感謝!!
「能登」の前に
寝台特急「北陸」が入ってきました。
上野名物推進運転。
これには
ウチのカミさんも
珍しそうに見入っておりました。
上野駅16番ホームに
ゆっくりと入ってきた
489系急行「能登」号。
出発前のひとときは
撮影タイムとなります。
立派なデジタル一眼レフを持った方が
数名撮影されていました。
では早速乗り込みましょう。
車内に入り
自分達の座席に荷物を置くと
車内を散策に出かけました。
ラウンジカーがいい雰囲気です。
「上野を出ますと大宮、熊谷、高崎
直江津、糸魚川、泊、入善、黒部、
魚津、滑川、富山、小杉、高岡・・・」
停車駅を告げる車掌さん肉声の
アナウンスが静かに流れていました。
23時33分
列車はゆっくりと
上野駅を出発しました。
ポイントをガタガタと通過しながら
ゆっくり悠然と進んでいきます。
大宮を過ぎると
スピードが上がり始めました。
カミさんと駅弁を食べながら
缶ビールをプシュ!
夜行列車の旅の醍醐味です。
01時01分
高崎駅2番線に到着。
隣の3番線には新潟行の
快速「ムーンライトえちご」が停車中。
あちらは485系電車。
国鉄型で国鉄色の特急型電車が
深夜の高崎駅で並びます。
01時08分
高崎駅を出ると車内が減光されます。
目が慣れると窓の外の夜景がさっきより ハッキリと見えてきます。
夜行列車の雰囲気が更に増してきました。
カミさんは早くも寝る体勢。
筆者はワンカップ片手に流れる夜景を楽しみました。
深夜の水上駅で信号待ち停車のあと 列車は新清水トンネルを抜け
新潟県内に入りました。